口の中には300種以上、何千億もの細菌が住んでいて肛門や公衆トイレの便器よりも圧倒的に汚い!
口内の細菌の数は1000億~1兆個とも言われ、この数は肛門やトイレよりも遥かに多い!この事実を知っておられる方も多いのではないでしょうか?
では、口の中のバイキン達が体にどのような影響を及ぼすのか?を知っている人はどれくらい居られるでしょう?
1虫歯(齲歯)
言わずと知れたムシ歯です。代表的な虫歯菌はミュータンス菌。口の中にある糖を分解し、ねばねばしたグルカンを作り歯垢となります。この歯垢に様々な雑菌が付くうえ、作り出した酸で歯を溶かしていくのです。虫歯が進行すると神経、血管、骨などに多くの菌が入り込み重大な病気のもとになります。
2歯周病(歯槽膿漏)
雑菌の塊であるプラークが歯の根元(歯肉)に着き続けると炎症が起きます。コレが歯周病です。主な原因は歯周病菌(ジンジバリス菌)と言われ、歯周ポケットなどにたまり除去できないと炎症が続いて歯が抜けたり、虫歯と同じように様々な病気のもとになります。
3アデノイド
アデノイドとは咽頭扁桃という喉の入り口にあるリンパ組織です。口から体内にバイキンが入らないように捕まえる働きがあります。細菌の感染で腫れて全身の熱が出たり、増殖して大きくなったり、口臭の元になったりと様々な病気を引き起こします。
以上の3つは口の中だけのものですが歯磨きが不十分で細菌と炎症物質やサイトカインが体内に広がっていくと人生を左右する病気の元になります。そして、ここから先は1~3を放置した結果、起こる病たちです。貴方の体調不良も歯磨き不足による何千億もの細菌のせいかもしれませんよ?!
4口臭
口臭の原因になる物質は口内の細菌が作り出します。
硫化水素(H2S)卵が腐った臭いです。悪心、不眠、呼吸障害などをおこす致死性ガスとして有名です。
メチルメルカプタン(CH3SH)野菜の腐った臭いです。
ジメチルサルファイド((CH3)2S)ゴミ臭がします。
実際の臭いはこれらが混じっているVSC(揮発性硫黄化合物)と言われる物です。口はどんなに臭くても平気だと思われてしまいますが実は命に関わる病気の元になります。もちろん普段の生活でもエチケット的な問題として重大ですね。
5早産(低体重児出産)
妊娠36週6日より早く起こる出産が早産。生まれたときの体重が2,500g未満の赤ちゃんが低体重児(低出生体重児)と言われます。早産が低体重児の出産の原因となることもあれば、妊娠期間が十分に有っても他の原因で低体重児となることもあります。低体重児は出産時に体や機能が十分に発達していない場合があり、免疫が弱く感染症や合併症により命を失うリスクが高いのが特徴です。この低出生体重児の数は毎年増加傾向です。30年前は出生の5%前後でし たが、2011年には9.6%にまで増加しています。 (参考:周産期医療体制の現状について 資料2 – 厚生労働省)
特に歯周病との関連が深いとされていて、妊婦に歯周病があると切迫早産の可能性が5倍~7倍も高まるとされています。
6誤嚥性肺炎
食道から胃へ入るべき食べ物や唾液が誤って気管に入った時、肺にまで到達すると肺炎になります。有形物が肺に入らなくても着いていた細菌が肺に入れば発生します。高齢者になるほどその発生率は高くなり、大きな死亡原因となります。口内細菌数を減らせばその発生率を下げることができます。
7敗血症
細菌やウイルスなどが血液に入って全身を巡っている病です。全身に炎症が起こり、重症化すると多臓器不全などを起こし死亡することも多い病気です。
8細菌性心内膜炎 腎炎
血液に入り込んだ細菌が臓器に定着し炎症を起こすと発生します。
9動脈硬化 心筋炎 心筋梗塞 脳卒中
血液に入り込んだ細菌や炎症物資は血管のプラーク生成を加速し動脈硬化を起こします。その結果、心臓に関わる血管や筋肉に症状が出れば非常に危険な状態です。
10糖尿病
歯周病があると糖尿病の発生や悪化に影響し、糖尿病があると歯周病の発生や悪化に影響します。
歯周病で起こる炎症からサイトカインが血中に流れ込みインスリンの働きを邪魔すると考えられています。糖尿病があると全身の機能は低下し、免疫の働きも弱るため、歯周病の治りも悪くなり悪循環を起こします。
11皮膚炎 リウマチ性関節炎
掌蹠膿疱症 アトピー性皮膚炎 その他様々な皮膚の湿疹や紅斑などに歯周病が影響している可能性が指摘されています。 口内の細菌そのものや溜まった膿、サイトカインなどが自己免疫を刺激している可能性があるとされます。
12骨粗鬆症
主に女性が問題となる骨粗鬆症ですがエストロゲンというホルモンの低下が大きな原因となります。エストロゲンには骨のカルシウムを維持する働きがあり、歯を支える歯槽骨もその影響を受けます。そのため骨粗鬆症を治療すると結果的に歯周病を抑える効果があるようです。その逆は未だ未解明であるものの愛知学院大学短期大学部の研究では歯周病を治すと骨密度の低下に歯止めがかかる可能性があるとされています。
どうでしょう?ここにあげられたものだけでなく他にも様々な疾患との関わりが考えられています。もちろん歯磨き不足だけがこれらの病気のもとではありませんが日頃から自分でできる予防として歯磨きは最も実践可能で効率的なものであると思いませんか?
ただ一つ!キチンと歯磨きして口内細菌数を減らせば健康維持の可能性がグンと高まる!! けどハミガキには他にも気をつけることが…
実は、上記の病の幾つかは口内細菌だけでなく歯磨きに使う歯磨き粉とも関連しています。 一般的に出回っている歯磨き粉の中には有害と言われる成分が幾つか入っており、それらを避ける事も有益な病気の予防策となります。
プロピレングリコール(PG)
湿潤剤として入っています。各種炎症、赤血球減少、肝障害、腎障害、染色体異常、皮膚細胞発育抑制などを起こすと言われます。
ラウリル硫酸ナトリウム アルキルサルフェート(AS)
どちらも合成界面活性剤です。脱脂力が強いため洗浄剤として配合されます。その強すぎる作用により粘膜表面のバリアを突破し体内に入り込み皮膚の乾燥毛髪の発育障害、白内障、視力低下などの作用を起こします。歯磨き粉を使った後に食べ物の味が変わるのはこれらにより味蕾細胞が傷ついているためです。
フッ化ナトリウム
虫歯を予防できるものとして多くの歯磨き粉に配合されています。しかし、脳障害、悪性腫瘍の原因とも言われます。
安息香酸ナトリウム
防腐剤です。強い急性毒性を持ち転換の原因となります。染色体異常も引き起こします。
パラベン
これも防腐剤です。品質保持のために入れられていますがアレルギーを起こします。環境ホルモンであるとも疑がわれています。
サッカリンナトリウム
合成甘味料で歯磨き粉に甘みをつけています。癌発生の原因とも言われます。
どうせ歯磨きするなら危険だと言われるものが入っていないものでリスクを出来る限り減らしたいところです。
…と、いうよりも歯磨き粉自体がそもそも必須ではありません。
なんにもつけずに磨いても十分なのですが何かの味が欲しいのであれば塩などいかがでしょうか?
歯磨き粉をつけないメリットは有害物質を取るリスクがゼロであることに加え、ちゃんと磨かないと口の中がすっきりしないということです。 磨き残しがありますとイヤーな感じがします。
私ももう何年も何も使わずに磨き続けていますが、虫歯が出来た。歯周病になった。口臭がでてきた。などのトラブルはありません。不要な歯磨き粉を買う必要もないし、胡散臭い広告に惑わされることもありません。
そう言えば、もう少し前はせっけん(純石鹸)でも磨いていました。 変な味もせず普通に使えます。 石鹸は昔は浣腸液にも使ってましたし、微量なら口から入ってしまっても大丈夫でしょうが、なんにもつけずに磨くほうがスッキリする事に気づいてからは使わなくなりました。微量とは言え、わざわざ毎日せっけんを飲んでしまうのも気持ちが悪いですからね。 試してみたい方は自己責任で。何がおきても責任は持ちません。また、間違っても合成洗剤は使ってはいけませんよ(笑)